#6 Lamorak&Tristan

ARGOLFのパターシリーズの中で新作でありながら最も人気の高いモデルにLamorakとTristanがあります。この2つのモデルは一見すると同じデザインで、シャフトの装着位置がヒールにあるものがLamorakであり、センターシャフトタイプがTristanとなっています。

ARGOLFのパターシリーズは同じデザインでヒールシャフトとセンターシャフトのモデルがいくつもありますが、いずれのモデルでも基本的にはヘッドに刻印された名前は全て同じです。

オリバーになぜ同じモデルなのにシャフトの装着位置の違いだけで違う名前をつけたのかを聞いてみたところ、

「よく見てごらん、同じに見えるけどカッティングなど細かな部分で違いを出してあるから。だからそれぞれに異なる名前をつけたんだ」と。

では、なぜこのモデルにLamorakとTristanという名前をつけたのかを聞いたところ、「なぜか考えてごらん」と反対に振られてしまったのです。

円卓の騎士

そこでアーサー王伝説を調べてみると次のような記述があります。 ラモラーク卿は150人もいると言われる円卓騎士の一人でした。 円卓とは何を意味しているのかといえば、中世では王が招集する会議の席上で席順が身分や肩書など上下関係を表すことが一般的でした。 しかしアーサー王はあえて円卓のテーブルを採用することで騎士間では上下関係はないことを示し騎士間の結束を図ったのでした。 そこからアーサー王を支える騎士達は円卓騎士と呼ばれるようになったのです。

円卓騎士の中でも武勇に優れた人物は当然いるわけで、その中でも第一の騎士がランスロット卿、第二の騎士がトリスタン卿そして第三の騎士としてラモラーク卿と言われていたのです。 ラモラークという名前はアーサー王の父親ウーサー・ペンドラゴンの叔父で最高の騎士と称えられたラモラークに因んで名付けられたものです。

つまり正確にはJrということになります。 ラモラーク卿はアーサー王に敵対する邪悪な騎士達の城に出向き、赤い盾の騎士として多くの強者達を倒していってアーサー王の信頼を確かなものにしていったのです。

敵視するふたり

実はトリスタン卿とラモラーク卿は思わぬ誤解からお互いを敵視するくらい仲が悪くなった時期がありました。
ラモラーク卿がトリスタン卿と戦ううちにお互いの武芸や実力を認め合うこととなり、仲違いの原因ともなった誤解も解けたことから以後は親しい友人としてアーサー王を支える強靭な騎士になったのです。

戦いに強いということから、
「あなたのゴルフゲームでも強さを期待できるもの、そうあって欲しいという気持ちを込めて、この新しいパターにトリスタンとラモラークという名前をつけた」というのがオリバーへの答えだと思います。
ARGOLFの新しいパターシリーズとして、この二人の騎士が日本のグリーンでどのような強さを発揮してくれるのか楽しみですね。それに赤い盾がトレードマークだったラモラーク、ラモラークのヘッドデザインをよくみると盾の形にも見て取れます。赤い色の表面処理をしたラモラーク、限定で作ってみる価値はありそうです。